こんにちは!
2022年の春の箱根旅行は「ザ・プリンス箱根芦ノ湖」と今回の「POLA美術館」を
見に行くことが目的でした。

本記事は施設滞在した2022年6月の情報をもとに執筆しています。
POLA美術館~箱根の自然と美術の共生~
POLA美術館は、できた当時、何かの雑誌でみて、それも建築雑誌ではなく、ファッション誌などのカルチャー欄などでちらっと上空からの写真を見て、興味をもった建物でした。
出典:POLA美術館HPから https://www.polamuseum.or.jp/about/
いつか行きたいなと思って20年。20年ごしのPOLA美術館です。
アプローチ
富士箱根伊豆国立公園内にある美術館
美術館へのアプローチはブリッジを渡ります。
1階からはいって、地中へ潜っていく感じ
この日は天気もよかったので、POLA美術館日和でした。
ミュージアムショップ
カフェ
箱根の自然と美術の共生
鳥瞰(上空から)写真をみたときは、緑の中に埋もれていて、ガラスのトップライトはあるもののもっと暗い落ち着いた感じかと思っていたけれど、実際はとても明るく自然の中で美術を楽しむという感じでした。
設計コンセプト「箱根の自然と美術の共生」
建築というか開発ってどうしても(自然の)破壊につながってしまいますが、共生の方法として、平面的に自然を改変する部分を小さくするために、直径70数mの円形の壕を掘ってその壕に免震層を設けて建築を浮かせるということをされているようです。(地下3階の建物なので、その分深く掘っていますが、平面的な改変を小さくするほうが自然への影響は少なく抑えられる)
当時の設計の考えなど知りたくてPOLA美術館が掲載されていた建築雑誌のバックナンバーを図書館でよんできたのですが、1995年に阪神大震災があったので、地震時の建物の揺れの大きさを考慮して免震構造をとりいれているということでした。そもそも、地上部分の高さを抑えるために地下3階まであり、地上レベルからアプローチして、地下へ降りていく構成になっているので免震構造でダイレクトに地震を受けるのを避けていたんですね。
この建物の魅力は、目に見えてわかりやすいところではトップライトと吹き抜けのアトリウムの空間があり、もう一つは、免震構造で建物を浮かせていること。この2つがあって成立した建築と思いました。谷口吉生さんの豊田市美術館も好きですが、豊田市美術館のほうが実は空間は複雑で、POLA美術館のほうがシンプルではじめておとずれた人でも空間を把握できるようになっている。

もう一点は、建物が綺麗に維持されていること。
開館(竣工)から20年たつにしてはとても綺麗に維持されており、=POLAの企業イメージにもつながるなと思いました(実際、受付のスタッフさんなどとても柔らかい印象)
まだ20年ですがこれから20年も、同じように大切に維持されていけばよいなと思います。
また、美術館周辺の森には1kmの遊歩道があり、彫刻作品をみながら散策できます。
関西からだとなかなかアクセスも大変なので、気軽にいける関東の方が羨ましいです。
以上、POLA美術館探訪でした。